マイナンバーカード

大切な家族が死亡したとき、マイナンバーカード(通知カード)をどうすればいいのかわからない。

保険金の受取手続きで、保険会社から故人のマイナンバーを聞かれたけどわからない。

このページを最後まで読めば、次のことがわかります。

  • マイナンバーカードは返却しないといけない?
  • マイナンバーは再発行できる?
  • マイナンバーがわからない時の対処法
  • マイナンバー入り住民票は発行できる?
  • 保険金の支払いにマイナンバーは必要?

死亡後のマイナンバーカードの扱いについて、わからない疑問を徹底的に解決します。

 

死亡でマイナンバーカードは返却しないといけないのか

はじめてマイナンバーカードを受け取るとき、住民登録している役所で交付してくれます。

なので、死亡後に返却する場所も住民登録している役所になります。

ですが、死亡してすぐに故人のカードを返却する必要はありません。

なぜかというと、死亡したあとに故人の勤めていた会社や保険会社などから、マイナンバー(個人番号)を求められることがあるからです。

100万円以上の保険金を受け取るなら返却は保留する

100万円以上の死亡退職金や保険金を、故人の勤めていた会社や保険会社から受け取ることがあるかと思います。

このとき、お金を支払った会社や保険会社は、支払調書というものを税務署に提出しなくてはいけません。

生命保険の支払調書

この支払調書には、個人番号を記載する欄があって、そこにマイナンバーを書くことになります。

そのため保険会社などから、故人と受取人のマイナンバーの提出を求められることがあります。

返却するならすべての手続きが終わってから

もし役所にマイナンバーカード(通知カード)を返却するなら、次のタイミングがベストです。

  • すべての保険金などの受取が終わった
  • カード表裏を何枚かコピーした

ここでも一つポイントがあります。

わざわざ役所に返却しなくても、あなたが勝手に故人のカードを処分しても問題ありません。

マイナンバー法(正確には行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)には、死亡したあとのカードについての規定がありません。

規定もなければ罰則もなし。

役所によっては、マイナンバーカード(通知カード)を返納してもらう必要はないということを公式ページに書いていたりもします。

もし自分で破棄はきするなら、第3者に悪用されないように、細かく裁断さいだんすれば安心です。

死亡した人のマイナンバーは再発行できるのか

まず、死亡した人のマイナンバーは再発行できるのかという疑問を解決する前に、知っておきたい項目を紹介します。

マイナンバーを証明する書類としては、次のものがあります。

  • マイナンバーカードのコピー
  • マイナンバー通知カードのコピー
  • マイナンバー入りの住民票

マイナンバーの証明書の提出を求められたら、これらの中からどれかを渡せば大丈夫。

住民票については、役所の窓口でマイナンバー入りのものを請求しなくてはいけません。

マイナンバーカード・通知カードが見つからない

2019年3月時点で、マイナンバーカードの普及率はたったの12.8%です。

マイナンバーカードの裏面

マイナンバーカードを発行していれば、財布に入れていたり、貴重品の保管場所に置いていたりするかと思います。

でも、まだ発行しておらず、通知カードはままであればただの紙切れの状態です。

マイナンバー通知カード

国民の87.2%の中には、通知カードをどこに保管したのか所在すらわからず、探しても見つからない人も多いはずです。

もしかしたら、間違えて捨てている可能性だってあるはず。

故人のマイナンバーカード・通知カードは再発行できない

結論から言えば、死亡した人のマイナンバーは再発行できません。

生前であれば紛失などの理由で、警察に連絡して市役所で手数料を支払えば、再発行の手続きをしてくれます。

代理人が再発行を申請することもできますが、その場合は代理権を証明するために死亡した本人の委任状が必要です。

つまり、マイナンバーカード(通知カード)が必要だからといって、市役所まで再発行しに行ってもムダということです。

残念ながら対応してくれません。

故人のマイナンバーがわからない時の対処法

亡くなった方のマイナンバーを再発行できないからと、諦めるのはまだ早いです。

故人のマイナンバーがわからない時の対処法はあります。

先ほども言ったように、マイナンバーを証明する書類は、カードのコピーのほかに住民票でも大丈夫です。

マイナンバー入り住民票

出典:名古屋市

それならば、死亡した家族の住民票を市役所で発行してもらえれば解決します。

ですが、この方法にも条件があるので注意!

死亡した人のマイナンバー入り住民票は発行できる?

条件を満たしていれば、死亡した人のマイナンバー入り住民票は発行できます。

その条件は、死亡時に同世帯だった人だけ発行できるというもの。

亡くなった家族が一人世帯だったなら、マイナンバー入り住民票は請求できません。

これは、住民票の写しを請求できるのは、本人か本人と同一世帯員の人だけという決まりがあるからです。

代理人が住民票を請求することもできますが、この場合も本人の委任状が必要なので実質的にムリです。

故人のマイナンバー入りの証明書は諦めるしかないのか

もし、故人のマイナンバーカードや通知カード、マイナンバー入りの住民票を発行できないとなるとどうすればいいのか。

ここまで努力したけど、どうすることもできなかった。

この場合は、無いものは無い!とあきらめましょう。

保険会社などにマイナンバーを証明できる書類を準備できないことを伝えましょう。

提出しなくても、まったく問題ありません。

死亡退職金や保険金は受けとれます。

契約者死亡で保険金の受取りにマイナンバーは必要なのか

満期金や保険金など、一定額以上を受け取るとき、保険会社などからマイナンバーの証明書を提出してほしいと必ず依頼があります。

これは法律(国税通則法、所得税法など)で決められているから。

先ほどすこし紹介した支払調書に、マイナンバーを書くことが義務付けられています。

生命保険の支払調書

ですが、マイナンバーを書くことが義務付けられているのは、あくまでお金を支払った保険会社などにあります。

保険金などを受け取る側には、マイナンバーを通知する義務はありません。

なので、マイナンバーを教えないことが原因で、生命保険の保険金をなど受け取れないことは絶対にありません。

マイナンバーを求められる条件

どんな状況のときに、マイナンバーを求められるかは次のとおり。

  • 受け取る金額が100万円を超える保険金などの一時金
  • 年間20万円を超える生命保険年金など

マイナンバーカードか通知カードのコピー、マイナンバー入りの住民票を提出します。

これらの書類が準備できるなら、提出したほうが保険会社との話もスムーズに進みます。

どうしても用意できないなら、保険会社には用意できないことを伝えましょう。

生命保険会社や金融庁の見解

本来なら、生命保険の契約者に対して、生前に直接マイナンバーを保険会社が確認すればいいだけです。

ですが、生命保険会社はマイナンバーの取り扱いには慎重です。

もし、マイナンバーなどの個人情報が漏洩すれば、その会社の信用は地に落ちます。

なので契約者の死亡後、保険金の支払いのタイミングになってから、故人のマイナンバーを提出するように求めてくるのです。

政府側も「内閣官房から保険会社関係団体に要請を行っているものであり、引続き要請を行っていきたい。」との改善をうながす見解ですが…

>>対応方針に対するフォローアップ状況

生命保険会社のマイナンバーについての見解です。

マイナンバーを申告しない場合でも、支払手続で必要となる請求書等の書類が完備していれば支払手続は可能です。
なお、第一生命が税務署へ提出する支払調書にお客さまのマイナンバーを記載する必要がございますので、マイナンバーの申告をお願いします。

第一生命

法令上、お客さまには当社に対して「マイナンバー」の申告義務はありませんが、生命保険会社が税務署に提出する支払調書にお客さまの「マイナンバー」の記載が義務付けられおりますので、申告のご協力をお願いしております。
なお、「マイナンバー」申告書類のご提出有無にかかわらず、ご請求の手続きをいたします。

大樹生命

当社では、保険金等の支払請求のお手続きの際に、ご契約者さまと受取人さまから、マイナンバーをご提供いただいております。
マイナンバーをご提供いただけない場合でも保険金等をお支払いできますが、保険会社は支払調書にマイナンバーを記載する義務がありますので、お手続き時に個人番号を確認できる書類をお持ちでないなどの場合は、後日、郵便局保険窓口にてマイナンバーをご提供いただきますようお願いいたします。

かんぽ生命

マイナンバー(個人番号)を申告いただかなくても、保険金等をお受取りいただくことはできます。
生命保険会社は法定調書(保険取引に関する支払調書)にマイナンバー(個人番号)を記載するよう法令にて定められていますので、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いします。
当社はマイナンバーの利用について、税務署提出のための法定調書(保険取引に関する支払調書)作成時の事務以外には利用しません。

三井住友海上あいおい生命

各社、マイナンバーの提出に協力してほしいとのことですが、申告がなくても保険金は支払うとあります。

国税庁の見解

最後に、保険会社などが作成した支払調書を受けとる側である国税庁の見解です。

まずは、平成30年4月27日更新の国税庁の見解(法定調書に関するFAQ)から紹介します。

この中のQ1-2、支払先からマイナンバー(個人番号)の提供を受けられなかったケースについての回答です。

簡単に内容をまとめると次のとおり。

税務署では、マイナンバー(個人番号)の記載がない場合でも、書類を受けとります。
ですが、マイナンバーの提供を受けられなかった方に対して、引き続きマイナンバーの提供を求めていただきますようお願いします。
「いつ提供を求め、その結果として提供を受けられなかった事実」をあとで明確にできればよく、提供を受けることができなかった個別の事情までは記録する必要はありません。

続いては、平成31年1月4日の見解(番号制度概要に関するFAQ)です。

この中でQ2-3-3では、支払調書にマイナンバーの記載がない場合の罰則の適用について回答しています。

税務署等が受理した書類に、マイナンバーの記載がない場合などの罰則規定はありません。
ですがマイナンバーの記載は、法律で定められた義務ですので正確に記載してください。

国税庁もこう言っているので、マイナンバーカードの所在がわからなくても、そんなに焦る必要はないかと思います。

それでも保険会社も仕事ですから、できる範囲では協力していきましょう。