運転免許証の返却

家族が亡くなられたら、遺品の整理をしなくてはいけません。

故人の財布に入っている運転免許証を見つけたら、そのあつかいに迷ってしまいます。

「大切な形見として持っておいてもいいのか」
「勝手に捨ててもいいのか」

このページを最後まで読めば、次のことがわかります。

  • 運転免許証を警察署に返却しないとどうなる?
  • 法律における運転免許証の返納義務
  • 運転免許証の悪用が心配ならパンチ穴
  • 運転免許証の返納方法
  • 運転経歴証明書の返納

死亡で運転免許証を警察署に返却しないとどうなるか、関係機関に問い合わせた結果を紹介しています。

 

死亡で故人の運転免許証を警察署に返却しないとどうなる?

今回、「死亡で運転免許証を警察署に返却しないとどうなるか」という疑問を問い合わせるために、警視庁の総合相談センターに電話(03-3501-0110)しました。

問い合わせについての前提

警視庁の総合相談センターでは、相談内容に応じて専門の相談窓口を案内しているとのこと。

ここでは、免許証の住所を管轄している県警察本部運転免許センターの電話番号を案内されました。

結局は運転免許センターで、死亡した場合の運転免許証の返納手続きについて質問することになりました。

まず質問する前に、担当者の方に概要説明。

「家族が亡くなったときの運転免許証の返納手続きについて質問したいのですが…」

担当の方からは、運転免許証の有効期限が残っている場合であるかと聞かれたので、「そうです」と返答。

ここまでが前提で、質問を開始しました。

運転免許証の返納についての質問

「死亡で運転免許証を警察署に返却しないとどうなるか」という内容についての質問です。

免許証の返却にはどのような手続きが必要?
免許証に有効期限が残っているのであれば、管轄の警察署へ、亡くなったことを証明する書類と運転免許証を持っていき手続きします。
有効期限が残っている状態で、もし免許証を返却しないとどうなる?
免許証の更新日が近づくと更新通知のハガキが届きます。
返却したら、警察署でどう処理してくれる?
免許証を無効にする処理をします。
免許証を無効にする処理とは?
免許証の更新通知のハガキが届くのを止める手続きです。
免許証の更新通知が届くことを止める手続きだけ?
はい。とくにハガキが届くのが気にならなければ、返納手続きは不要です。
返納手続きをすれば免許証自体はどう処分される?
警察署のほうで適正に処分します。
返納手続きしをなければ、誰かに悪用されることはない?
個人ごとに免許証番号を振っているので、悪用されることはありません。
こちらで勝手に処分しても問題ない?
更新通知が気にならないのであれば、処分していただいても問題ありません。

以上が問い合わせた内容です。

簡単にまとめると、運転免許証の更新通知が届くことが気にならないのであれば、免許証を返却しなくても問題ないということです。

続いて、法律(道路交通法)の視点から、死亡で運転免許証を返却しなかったらどうなるか説明します。

法律における死亡での運転免許証の返納義務

法律における運転免許証の返納義務について考えてみましょう。

道路交通法においては、105条で免許を更新しなければ失効するとあるので、有効期限が過ぎれば自動的に免許が取り消されます。

第105条 免許の失効
免許は、免許を受けた者が免許証の更新を受けなかつたときは、その効力を失う。

続いて、免許証が失効すればどうするかについてです。

第107条 免許証の返納等
免許を受けた者は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは、すみやかに、免許証(第三号の場合にあつては、発見し、又は回復した免許証)をその者の住所地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。

  1. 免許が取り消されたとき
  2. 免許が失効したとき
  3. 免許証の再交付を受けた後において亡失した免許証を発見し、又は回復したとき

免許証が失効すれば、免許を受けた本人に返納する義務があります。

まとめると、運転免許証の更新しなかったら免許証は失効して、失効したら本人が警察署に返却しないといけないということ。

つまり、家族が代理で運転免許証を返納する義務はありません。

法律においても、故人の運転免許証を返納する義務はないということです。

運転免許証の悪用が心配ならパンチ穴

とはいえ、「もし運転免許証を悪用されたらと思うと…」心配であれば、パンチで穴を開けることをおすすめします。

運転免許証で悪用されるパターンは3つ。

  • 銀行口座の開設
  • クレジットカードの発行
  • 携帯電話の契約

運転免許証の更新では、更新前の免許証にパンチ穴を開けて返却してくれる都道府県もあります。

そうすることで、有効期限が残った免許証を誰かに盗られたとしても悪用を防げます。

自分で処分するなら、どこでもいいので免許証にパンチ穴を開けましょう。

そうすることで、形見として保管したり、安心して廃棄できます。

免許証裏面の備考欄に、無効とマジックで書いておけば、さらに安心です。

それでもまだ心配が残るようなら、やはり免許証を返納することをおすすめします。

運転免許証を警察署に返納する方法

故人の運転免許証の返納手続きをしなくても、有効期限が過ぎれば自動的に免許は失効します。

ですが悪用防止のため、警察署に免許証を返却する方法について説明します。

運転免許証の返納

死亡の事実が確認できる書類(死亡診断書のコピーや戸籍謄本など)と故人の運転免許証を持参します。

免許証の住所地を管轄する警察署のほかにも、運転免許センター(運転免許試験場・更新センター)でも返納できます。

受付が平日のみで時間が決まっている場合があるので、事前に問い合わせましょう。

持参する物 ・故人の運転免許証
・死亡診断書のコピーなど
・持参者の身分証明書

運転経歴証明書の返納

高齢で運転免許証を自主的に返納することがありますが、故人が生前におこなっていた場合は運転経歴証明書を受けとっている可能性があります。

平成24年4月以降に交付された運転経歴証明書は、公的な本人確認書類として利用できます。

運転経歴証明書は有効期限で失効することがありません。

自分で処分するならパンチで穴を開け、無効と書き、確実に悪用を防ぎましょう。

自主的に返納するなら、さきほどと同じように警察署や運転免許センターで処理してくれます。